光と闇
早いもので、今年も4月を過ぎようとしています。
御蔭様で、2月23日には満71歳の誕生日を無事迎える事が出来そうです。今上天皇と同じ誕生日で、日本国民が私の誕生日を祝って下さると自分勝手に喜んでおります。誕生日は毎年やって参りますが、歳を重ねる度に、「毎年迎えさせて頂けるのが当たり前ではない!」と神様に、そして両親・御先祖・家族・周囲の皆様・信者様方に大感謝でございます。
さて、コロナの厄難が中々収まらない昨今ですが、人生には様々の苦しみ・悲しみ・辛さが訪れます。お釈迦様の教えの四苦八苦に表されますように、それは生きている以上、絶対に避けられない事実であります。
多くの人は光(良い事だけ)欲しい、闇(苦しみ・悲しみ)は無くすように願います。しかし、もし仮に、一切の苦しみ(闇)が無い人生ならば一体どうなるのでしょうか?
実は、思い通りにならないから世界は進化し、私達は成長させて頂いているのです。
闇は考えて見れば、神様からの宝のメッセージです。人は、それを無くそうとばかりに奔走し、余計に苦しんでいます。
『苦心を突きつけられて、歓喜をかち得る。』(ベートーベン)
御存じのように、ベートーベンは数々の有名な楽曲を残しましたが、その人生は、波乱万丈に富み、特に30歳ぐらいからは難聴となり、40歳過ぎでは全く耳が聞こえなかったそうです。
作曲家としては最大のマイナス点でありましたが、それでも精力的に作曲を続け、57歳まで生きた人生は輝かしいものです。
様々な困難があったからこそ、素晴らしい楽曲が生まれたのです。
☆朝顔の花は、朝の光を受けて咲きます。
そこで、ある学者が朝顔のツボミに24時間光を当てて見ましたが、花は咲かなかったそうです。なぜでしょう?
なんと、闇が足りなかったのです。
朝顔の花が咲くには、朝の光に当たる前に、夜の冷気と闇に包まれる時間が必要だからです。
心に置き換えてみましょう。
つまり、心が冷えていて、闇に包まれても大丈夫だという事です。
それが朝、美しい花を咲かせる条件なのですから!
同じようにキャンドルの光が、美しく感じるのは闇を打ち消す事無く、光と闇とが共存しているからです。
☆人は、成長すると問題が無くなると勘違いしています。
成長したらしたで、もっと大きな問題が発生します。一生尽きる事はありません。むしろ、大きな闇は人間の成長の為の種であり、器を大きくして下さっているという事に他なりません。
何の問題もなく生きていたら、その事自体悩みになります。
☆毎日、豪華なフランス料理や、懐石料理ばかり頂いていたら、飽きてしまいます。日頃、普通の食事を頂いているからこそ、稀に頂く豪華な食事に感激出来ます。
☆神様は私達人間に、この世で解決出来ないような困難はお与えになりません。
「不幸知らずの不幸者」にならないように「闇」を喜んで受け入れ、成長致しましょう。
☆尚、お祈りによって、どんな困難でも神様がお助け下さいます。
教会長