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魂を
磨く事の
大切さ

●魂とは?
辞書には・・・
「 生きものの体の中に宿って、心の働きをつかさどると考えられるもの。」
と説明されています。
つまり「魂」とは、地球上に存在をする生きとし生けるものに宿る「目には見えない力の働き=神様の御力」の一つでもあるのです。
私達人間は、生き物の中でも類稀なる存在で、「喜怒哀楽」「四苦八苦」の言葉にもあるように、計り知れない感情を持つ生き物であり、「思考」という力を頂いているお蔭で我々は、今日までに文明・文化を発展させ、今に至るのです。

●「和魂(にぎみたま)」と「荒魂(あらみたま)」
まずは、神道に於いて「魂」の事を大切にする考えがある事を説明した上でお話を進めていきます。
先にも述べたように「魂」とは「心の働きを司る目には見えない力の働き」であり、心を動かしている力の働きには、いろいろな働きがあるのです。
〇「和魂(にぎみたま)」
穏やかな力の働き。平和、調和、想いやり、人と親しみ交わる力を司り、徳を備えている力。
この「和魂」の中には「奇魂(しくみたま)」と「幸魂(さきみたま)」に分けられます。
「奇魂」・・・不可思議な力を持って、物事を成就させる力の働きで、智恵、真理を追及する力、物事を観察・分析し、悟る力を司ります。
「幸魂」・・・人を幸せにする力のことで、優しさ、献身性、人を愛し育てる力を司ります。
〇「荒魂(あらみたま)」
魂が活性化され、荒々しい力の働きで、勇ましさ、向上心、前に進む力、達成する力を司っています。
これらの4つの力の作用が私たちの「魂」には宿っており、これらの御力が心を動かしているのです。

●「魂」を磨く事が何故大切なのでしょうか?
人は生まれた時には、誰しも曇りの無い鏡のような「心・魂」を持って生まれてきます。
しかし、成長していく過程に於いて鏡のように綺麗であった心も、経験や生活の環境によって「心・魂」が曇ってしまう事があるものです。
他者の心を傷つけてしまうような言葉を吐いたり・騙したり・貶(おとし)めたり・時として他者を傷つけ殺めたりしてしまうような事は、絶対にしないとは断言できないからです!!
※究極ですが、目の前で最愛の人を殺されたら?

この「魂」を曇らせてしまう事が、「罪穢れ」というもので、人の心と魂を狂わせてしまう恐ろしい事なのです。
人の心はとても弱いものです。
生きて行く中には「心」が折れてしまいそうな事も起こってくるのが世の常であるのですから、それが原因で自暴自棄となってしまっては元も子もなくなってしまいます。
頂いている命を粗末にしない為・どんな苦難・困難が訪れようとも、それらを対処し得る「心」を培っていかなくてはなりません。
だからこそ「心」を動かす基となる「魂」を常に磨き続けていく事は、人が幾つになろうとも、どれだけの経験や体験を重ねようとも成し行っていかねばならない事なのです。

「君子日々我が身を三省す」との格言にもあるように、素晴らしい人格者は常に自分自身を見つめなおし、「魂」を磨き続けています。
人生は死ぬまでが勉強なのです!!
より幸せな人生の確立の為・一度きりの人生を輝かせるためにも、神様へのお祈りと共に「魂」を磨き続けましょう。