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一子相伝を
大切に
子々孫に渡り
紡いでいく
心の絃

●自分の祖先はいったい何人いるでしょうか?
まずお聞きしたいのは、自分から数えて10代前のお「爺さん・お婆さんの名前は?」
「お二人の馴初めを知っていますか?」
「何をやっておられた方ですか?」
「どこの出身ですか?」
知っている方は殆どいないのではないでしょうか?

さて、祖先の人数に戻りますが、両親は2人 祖父母は4人 曽祖父母は8人
16人、32人、64人、128人、256人、512人となり、10代前では、1,024人です。
両親から、10代前までの人数を足していくと、2,046人… 同じように、20代までさかのぼると… 
20代前までで、1,048,576人。
両親から、20代前までの人数を足していくと、2,097,150人にもなるのです。
200万人ってビックリしますね!! 驚きです!!
こうして、改めて考えみると自分が生まれてくるまでには、祖先が誰一人として欠けてもダメですし、色々な命の営み・ご縁の働きがなくては、自分はこの世に存在する事はできなかったのです。
ただただ、感謝しかありません!!
さて、「参拝をする事の大切さ」でも述べましたように、私達は日々いろいろなお蔭を、頂いているからこそ生きて行けるもので、根本的に自分の祖先が現代に至るまで命を紡いできてくれたから、今ここに一人の人間(唯一無二の存在)として生きていられるのです。
自分は、奇跡に近いご縁を頂いていることに気付きましょう!!

●一家相伝を大切に
「人に歴史あり」という言葉があります。
この言葉の通りで、私たちの祖先にも独自のストーリーが存在しているのです。
例えば、赤ちゃんの出生率で考えても明治時代では、生まれてきた赤ちゃんの10人に約1.5人(約15%)は、1年以内に亡くなっていたのです。
また、戦時中には空襲に怯える日々を過ごし、食料もろくに食べられない環境を過ごして来られたそうです。
このように、祖先たちは様々な過酷な局面の中に喜びを見出し、尊い命を後世に紡ぎながら生き抜いて来ました。
過酷な状況の中にいたからこそ、信仰(神様と共に生きる事)が大切にされ、それぞれの家にとって神様への祈りと共に生きていく事が、大切な習慣(ルーティーン)となっていったのです。
しかし現代は、平和な世の中(何の不自由の無い便利な日々)が続いているお蔭で「死」という意識から遠ざかり、やがて信仰の大切さも忘れられてしまっているように思います。
「一家相伝」の言葉にもあるように、技能や芸能の分野に於いて「奥義」を代々伝承していく事はとても大切にされている事です。
それと同様に、一般家庭に於いても、その家を代々お護り頂いてきた神様を大切にし、その家の神様を子々孫々に渡り継承していく事は、その家が栄えて行く為の立派な奥義であり、決して途絶えさせてはならない事なのです。

●心の絃を繋いでいこう
昨今のコロナ禍を受け、多かれ少なかれ「死」というものを身近に感じるようになりました。
困った時の神頼みで、お詣りをする方も増えたのではないでしょうか?
全ての生き物は、命を頂いた瞬間から死に向かって進んでいます!!
我々人間は、動物の中でも唯一「喜怒哀楽の感情表現できる」「生きて行くための智慧を見出す事ができる」そして、未来に向けて「どのように進んで行くべきなのか?」を考える事ができる生き物です。

これからの時代を生きて行く上に於いて必要なのは、どんな状況に置かれようとも、どんな時代が来ようとも、全てを喜びに転換していける「柔軟な心」を培っていく事です!!
その「心」を作っていく為にも其々のご家庭に於いて・・・
「護って下さっている神様の事」
「お祈りする事の大切さを知る事」
「幸せに生きて行くための智慧を得る事」
「心を磨く事(人格の向上)の大切さを知る事」
「真理摂理に叶った教えを聞き実践する事」
これらを、子々孫々に渡り紡いでいく事が「一家相伝」であり、未来へ繋ぐ「心の絃」となるのです。
これから先、我々が「何を紡いでいくか?」を今一度考え、個々が「神様を心の中に持つ事」を大切にしなくてはならない時に来ています。

困った時に神様に祈る事は誰でもできます。
本当に大切なのは「どんな時にも心に神様を持つ事」で、喜び事は更なる喜びに・辛い事は善き方向に転換していけるように進んでください。
そして、もう一つ大切なのは、生きて行く過程で「心をいかに磨いていくか?」で、教えを聞いて実践する事で、如何なる事にも対応できる柔軟な心を培っていく事です。
これが賢い生き方であり、人が人として命を頂いた瞬間から与えられた使命なのです。
「心の絃(信仰の相続)」を後世に繋いでいけるように、今頂いている命に最大の感謝をしながら進んで行きましょう!!